ピットブルとブルドッグを徹底比較！違い・性格・飼いやすさがまるわかり

ピットブルとブルドッグの違いとは？基本情報からチェック！

それぞれの犬種のルーツと歴史

ピットブルとブルドッグは、見た目はちょっと似ていますが、実はまったく違う歴史を持っています。ピットブルは、19世紀のイギリスで、ブルドッグとテリアを掛け合わせて作られた犬種です。当時は闘犬や牛いじめ（ブル・ベイティング）と呼ばれる見世物で活躍していました。とてもタフで力が強く、俊敏に動くのが特徴でした。

一方、ブルドッグはもっと古い歴史を持っていて、13世紀ごろから存在していました。名前の「ブル」は「牛（ブル）」からきていて、やはり牛と戦わせるために作られた犬種です。ですが、19世紀にそのような危険な娯楽が禁止されたことで、ブルドッグはより穏やかで家庭向きな性格に改良されていきました。

つまり、ピットブルは運動能力を重視して改良されたアクティブな犬で、ブルドッグは性格の穏やかさを重視して改良されたコンパニオンドッグです。今ではどちらもペットとして人気がありますが、その背景には全然違う歴史があります。

サイズや体格の比較

ピットブルとブルドッグでは、体のつくりもけっこう違います。

ピットブルは筋肉質で引き締まった体型をしています。体高は約45〜53cm、体重は15〜30kgくらいが一般的です。とてもエネルギッシュで、スポーツ犬としても活躍できるほどのパワーとスピードがあります。

それに対してブルドッグは、がっしりした体と特徴的なしわのある顔がチャームポイントです。体高は約30〜40cmと低めで、体重は20〜25kg程度。足が短く、動きはゆったりしています。見た目はちょっとコワモテだけど、意外と甘えん坊で優しい子が多いんです。

なので、活発に遊びたいならピットブル、のんびり過ごしたいならブルドッグが向いているかもしれませんね。

被毛の特徴とケアの違い

どちらの犬種も短毛種なので、毎日のブラッシングにあまり時間はかかりません。

ピットブルの毛はとても短くてツヤツヤしています。毛の色は黒、白、茶色、グレーなどさまざまで、1色だけの子もいれば、ブチ模様の子もいます。抜け毛は少なめですが、週1〜2回のブラッシングで十分です。

ブルドッグも短毛で、毛の色はフォーン（黄褐色）、白、ブリンドル（虎模様）など。こちらも手入れは簡単ですが、顔のしわの中に汚れがたまりやすいので、そこだけは毎日きれいに拭いてあげることが大切です。

毛の手入れはどちらもラクですが、清潔に保つためにはちょっとした注意が必要ですね。

平均寿命と健康上の注意点

ピットブルの平均寿命は12〜14年ほど。比較的丈夫な体をしていて、大きな病気になりにくい傾向があります。ただし、股関節形成不全や皮膚病には注意が必要です。

ブルドッグの平均寿命は8〜10年ほどと、ピットブルより少し短め。呼吸器系のトラブルや皮膚のトラブル、関節炎などにかかりやすいため、日々のケアがとても重要です。特に夏場は暑さに弱いので、熱中症に気をつけてあげましょう。

どちらの犬種も、健康を保つには定期的な健康診断と、日々の観察がポイントになります。

登録されている犬種の種類の違い

日本で登録されている正式な犬種の分類でも、ピットブルとブルドッグは違います。

ピットブルは、正式な犬種名としては「アメリカン・ピット・ブル・テリア」と呼ばれることが多く、ジャパンケネルクラブ（JKC）では登録されていませんが、アメリカのUKCなどでは認められています。

一方、ブルドッグは「イングリッシュ・ブルドッグ」としてJKCにも登録されていて、正式なショードッグとしても活躍しています。血統書も取得可能で、ブリーダーも多く存在しています。

登録の状況が違うことで、入手のしやすさや価格、ブリーダーの信頼性などにも影響が出てきますね。

性格の特徴としつけのしやすさ

ピットブルの性格と行動傾向

ピットブルは、とにかくエネルギッシュで、人が大好きな犬種です。家族とのふれあいが大好きで、甘えん坊な一面もあります。集中力が高く、トレーニングに対しても前向きな性格をしています。

ただし、その分「興奮しやすい」という面もあり、きちんとしたしつけが必要です。特に子犬の時期から、人や他の犬に慣れさせる「社会化」をしっかりやることが大切。怖がりな一面もあるため、無理やり何かをさせると逆に警戒心を強めることも。

しっかりとしたリーダーシップを持った飼い主さんが、一貫性のあるしつけをすることで、最高のパートナーになってくれます。

ブルドッグの性格と生活スタイル

ブルドッグは、見た目に反してとても穏やかでのんびりした性格です。無駄吠えも少なく、落ち着いているので、初心者でも飼いやすい犬種として知られています。あまり活発に動き回るタイプではなく、日中もソファでゴロゴロしていることが多いです。

とても人懐っこく、特に家族には深い愛情を示します。ただし、少し頑固な一面があるので、しつけの際は「怒鳴る」よりも「ほめる」を意識した方がうまくいきます。コツコツ継続していくことで、しっかりとルールを覚えてくれます。

また、環境の変化に弱い面があり、新しい場所や知らない人に対しては少し警戒することも。でも、それは性格が慎重な証拠。無理に慣れさせようとせず、時間をかけてゆっくり慣らしてあげると良いでしょう。

ブルドッグは、激しい運動はあまり必要としません。そのため、アパート暮らしや高齢者との暮らしにも向いています。ただし、暑さにはとても弱いので、夏場はエアコンをしっかり使うなどの対策が必要です。

見た目と性格のギャップが魅力のブルドッグ。穏やかな暮らしを望む人にはぴったりのパートナーと言えるでしょう。

初心者でもしつけやすいのはどっち？

犬を飼うのが初めての人にとって、しつけのしやすさはとても大切なポイントです。では、ピットブルとブルドッグ、どちらの方がしつけやすいのでしょうか？

結論から言えば、「穏やかにゆっくり育てたい初心者にはブルドッグ」「積極的に学ばせたい人にはピットブル」がおすすめです。

ピットブルは非常に頭が良く、教えたことをすぐに覚える傾向があります。ただし、その分エネルギーも高く、飼い主にある程度の知識と体力が求められます。指示を出すタイミングや声のトーンなど、しつけの細かい部分に注意が必要です。

一方、ブルドッグはのんびり屋で、焦らずマイペースにしつけを進めることが大切です。すぐに覚えるタイプではないかもしれませんが、根気よく愛情を持って接すれば、しっかり学んでくれます。物覚えが悪いわけではなく、「急かされるのが苦手」なだけなのです。

どちらも「飼い主の姿勢」がとても重要です。犬種の特徴を理解し、無理のないスピードで接することで、初めての方でも立派に育てることができます。

攻撃性は本当に高い？誤解と真実

ピットブルは「危険な犬」というイメージを持たれることが多いですが、これは大きな誤解です。実際には、人との信頼関係がしっかり築けていれば、とてもフレンドリーで家族思いの性格です。

攻撃的になる原因の多くは、「しつけ不足」や「ストレス」、「社会化不足」にあります。これはピットブルに限らず、どんな犬種でも共通です。ちゃんと愛情をもって育てれば、ピットブルもブルドッグもとても優しく、落ち着いた犬になります。

ブルドッグについては、「頑固で動かないから扱いづらい」と思う人もいますが、これも誤解。実はとても我慢強く、飼い主に対して忠実な犬種です。決して反抗しているわけではなく、「自分のペースで動いている」だけなのです。

ネットやテレビで目立つのは、極端な例ばかり。大切なのは、「その子自身をよく見ること」。犬種のイメージだけで判断せず、一頭一頭の個性を大事に育てていきましょう。

子どもや他のペットとの相性

子どもがいる家庭や、すでに他のペットがいる場合、相性はとても気になるポイントです。

ピットブルは人懐っこい性格なので、子どもとも仲良くできる子が多いです。ただし、体が大きく力が強いため、ふざけているつもりでも子どもを押し倒してしまうことがあります。小さな子どもと一緒に暮らす場合は、しっかりとしたトレーニングが必要です。

ブルドッグは穏やかな性格で、子どもとも落ち着いて接することができます。遊びすぎて興奮することが少ないので、子どもが小さい家庭にも向いています。ただし、動きが鈍い分、子どもがいたずらしてもしっかり逃げられないこともあるので、注意が必要です。

他のペットに関しては、どちらの犬種も「子犬の頃から慣れさせる」ことが大切です。特にピットブルは狩猟本能が残っているので、小動物と一緒に暮らす場合は慎重な管理が必要になります。

正しい接し方とルールづくりをすれば、どちらの犬種も家族の一員として大活躍してくれますよ。

飼いやすさ比較：どちらがあなたに合っている？

日常の世話に必要な時間と労力

犬を飼うには、毎日の世話が欠かせません。ピットブルとブルドッグ、それぞれにどんなケアが必要なのか比べてみましょう。

ピットブルはエネルギッシュで活動量が多いため、1日に最低でも1時間以上の散歩や運動が必要です。また、精神的な刺激も重要で、知育おもちゃやトレーニング遊びも取り入れるとストレス解消になります。さらに、抜け毛は少ないものの、皮膚が敏感なのでこまめなケアも必要です。

一方でブルドッグは、散歩は短時間でOK。暑さや激しい運動に弱いため、1日2回、10～15分ずつの軽いお散歩で十分です。家の中ではゴロゴロしていることが多いので、運動不足には気をつけましょう。ただし、顔のしわや体のたるんだ部分に汚れがたまりやすく、毎日のふき取りケアが必要です。

このように、ピットブルはアクティブな世話が必要で、ブルドッグはマイペースな世話が求められます。自分のライフスタイルに合った犬を選ぶことが、無理のない飼育につながります。

運動量と散歩の必要性

運動量の違いは、この2犬種の大きなポイントです。

ピットブルは運動が大好きで、走る・ジャンプする・遊ぶことにとても熱中します。エネルギーが有り余っているので、散歩だけでなくドッグランやボール投げなど、積極的な遊びを取り入れると良いでしょう。運動不足になるとストレスから問題行動が出ることもあるため、時間と体力に余裕のある飼い主に向いています。

ブルドッグはというと、逆に運動は控えめな方がベター。足が短く、呼吸も苦しくなりやすいので、暑い日や激しい運動は避けましょう。ちょっと歩いて疲れたら、すぐに休憩モード。家の中でおもちゃ遊びをする程度でも満足してくれるので、忙しい方や散歩の時間が取りづらい人にはぴったりです。

運動量で選ぶなら、アクティブ派はピットブル、のんびり派はブルドッグがおすすめです。

食事管理とアレルギーの傾向

犬の健康を保つために、食事の管理もとても重要です。特にアレルギー体質や太りやすさの傾向は、犬種ごとに違いがあります。

ピットブルは、筋肉が多く活動量が高いので、高タンパク・高エネルギーの食事が向いています。ただし、皮膚が敏感で、食物アレルギーを起こしやすい子も多いです。特に牛肉、鶏肉、小麦などが原因になることがあるので、アレルギー対応のフードを選ぶと安心です。

ブルドッグは、消化器系が弱く、食べ物によっておなかを壊しやすい傾向があります。また、太りやすいため、食べすぎには注意が必要です。フードの量をきちんと管理し、間食やおやつも控えめにしましょう。さらに顔のしわにフードが入り込みやすいので、食後はふき取ってあげると衛生的です。

どちらも「その子に合ったフード」を見つけることが大切。アレルギーの兆候が見られたら、早めに動物病院で相談しましょう。

一人暮らし・ファミリー向けかどうか

ライフスタイルに合った犬を選ぶことは、とても大切です。一人暮らしなのか、家族がいるのかで、向いている犬種も変わってきます。

ピットブルは、とても活発で遊び好きな反面、長時間の留守番が苦手です。ひとりでいると不安から問題行動を起こすこともあるため、一人暮らしにはあまり向いていないかもしれません。ただし、テレワークなどで日中一緒に過ごせるなら大丈夫です。

ブルドッグは、留守番が得意で、あまり手がかからない性格です。短時間の散歩で満足してくれるので、一人暮らしの人や高齢者の方にもおすすめです。もちろんファミリーにも向いていて、子どもとも優しく接することができます。

家族構成や生活リズムに合わせて選ぶと、犬も人もストレスが少なく、楽しく暮らせますよ。

留守番の適性とストレス対策

犬にとって「ひとりぼっちの時間」は、ときに大きなストレスになります。ピットブルとブルドッグでは、留守番の得意・不得意に大きな差があります。

ピットブルは家族とのつながりをとても大切にする犬です。ひとりになると不安で、吠えたり、物を壊したりすることも。留守番させる場合は、前もって十分な運動をさせ、落ち着いた状態で家を出るのがポイントです。ペットカメラや知育おもちゃを活用すると、ストレス軽減に役立ちます。

ブルドッグは比較的留守番が得意です。自分のスペースでのんびり過ごすのが好きで、お昼寝していることも多いです。ただし、留守中はエアコンを入れて温度管理をしっかりすることが大切です。特に夏は熱中症のリスクが高いので要注意。

留守番時間が長い家庭では、ブルドッグの方がストレスが少なく、安心して飼うことができます。

健康と病気の傾向を知っておこう

それぞれに多い遺伝性疾患とは

犬種ごとにかかりやすい遺伝性の病気があります。ピットブルとブルドッグにも、それぞれ注意すべき病気があるので、事前に知っておくことが大切です。

ピットブルがかかりやすい病気のひとつが「股関節形成不全」です。これは、股関節の形がうまくできていない状態で、歩き方が変になったり、痛みを感じたりすることがあります。また、皮膚が弱く「アトピー性皮膚炎」や「アレルギー性皮膚炎」にもなりやすい傾向があります。

ブルドッグでは、「短頭種気道症候群」と呼ばれる呼吸に関する問題がよく見られます。鼻がつぶれていることで空気の通りが悪く、いびきをかいたり、暑さに弱かったりします。また、「皮膚のしわによる感染症」や「チェリーアイ（目の病気）」なども比較的多いです。さらに、遺伝的に心臓疾患や関節の異常があることもあるので、健康チェックは欠かせません。

遺伝性疾患は完全に防ぐことはできませんが、信頼できるブリーダーから迎えることや、定期的な健康診断を受けることで早期発見が可能です。

健康維持のために必要な予防対策

病気の予防には、日々のケアが何より大切です。ピットブルとブルドッグ、それぞれに適した健康管理の方法を知っておきましょう。

ピットブルは運動が大好きな反面、筋肉や関節に負担がかかりやすいので、適度な運動と休息のバランスが大切です。無理なジャンプや高所からの飛び降りは避け、散歩も地面の状態に気をつけましょう。また、皮膚が敏感な子が多いので、週に1回は皮膚の状態をチェックし、異変があればすぐに獣医さんに相談してください。

ブルドッグは、何よりも温度管理が重要です。特に夏はエアコンを使って室温を25℃前後に保ち、熱中症対策を万全に。皮膚のしわの間は、毎日きれいにふき取って清潔を保ちましょう。鼻づまりや呼吸の苦しさを感じたときは、無理に運動させずにすぐ休ませてあげてください。

また、両犬種ともに「歯のケア」もとても大切です。週に数回の歯磨きを習慣にして、口臭や歯周病を防ぎましょう。食生活の見直しと運動、定期検診の3つをしっかり行えば、健康寿命を伸ばすことができます。

動物病院でかかりやすい治療費の違い

病気になったときの治療費も、犬種によって変わってきます。ピットブルとブルドッグ、それぞれの傾向を見てみましょう。

ピットブルは比較的健康な犬種ですが、運動によるケガや皮膚トラブルで動物病院を利用することが多いです。たとえば股関節の治療では、X線検査や手術で5万～30万円かかることもあります。皮膚疾患の治療も、通院と薬代で月に数千円〜1万円程度になることがあります。

ブルドッグの場合は、呼吸器系のトラブルが頻繁に起こるため、通院回数が多くなりがちです。呼吸困難の治療や短頭種気道症候群の手術には、10万円以上かかることもあります。また、皮膚のしわによる炎症や目の病気の治療にも、定期的な通院が必要です。

このように、ブルドッグは慢性的な通院が多くなる傾向があるため、医療費はやや高め。ペット保険への加入を検討すると安心です。ピットブルは一度の治療費が高くなることもあるので、予備費を準備しておくと安心ですね。

体型による健康リスク

犬の体型も、健康に大きな影響を与えます。

ピットブルは筋肉質で引き締まった体をしていますが、その分関節に負担がかかりやすく、激しい運動を続けると股関節やひざのトラブルにつながることがあります。また、活発すぎてけがをしやすい一面もあるので、遊ぶときは場所と内容に気をつけましょう。

ブルドッグは、逆に太りやすく、体にたるみが多いです。そのため、関節炎や糖尿病のリスクが高くなります。また、首が太く顔がつぶれているため、呼吸器への負担が常にある状態です。体重管理はとても重要で、フードの量を守ることと、適度な運動を取り入れることが健康維持につながります。

どちらの犬も、体型を維持するためには「食事」と「運動」のバランスがカギになります。見た目の可愛さだけでなく、健康を考えた体型維持を心がけましょう。

年齢ごとのケアのポイント

犬も人と同じように、年齢によって体の状態が変わっていきます。成長段階に合ったケアをすることで、健康を長く保つことができます。

ピットブルは若い時期はとても活発で、エネルギーがあふれています。しっかり運動させて、体力を発散させてあげることが必要です。中年期以降は筋肉が落ち始めるので、無理のない範囲で運動を続け、関節を守るケアを行いましょう。高齢になると動きが鈍くなるので、滑りにくい床や、段差の少ない環境を整えてあげると安心です。

ブルドッグは、成犬になるのが少し早く、若いうちから落ち着いた性格になることが多いです。シニア期に入ると呼吸器や心臓に負担が出やすくなるので、運動はほどほどに、安静に過ごせる環境づくりが必要です。関節のケアや食事のカロリー調整も忘れずに行いましょう。

年齢ごとの変化をよく観察して、愛犬の体と心に寄り添ったケアを心がけることが、健康長寿につながります。

どちらを選ぶ？飼い主のライフスタイル別おすすめ

アクティブな人に向いているのは？

もしあなたが毎日のランニングやハイキングなど、アウトドアが好きでアクティブな生活をしているなら、ピットブルは最高のパートナーになるでしょう。ピットブルは運動が大好きで、飼い主と一緒に体を動かすことに大きな喜びを感じます。

たとえば、ジョギング、アジリティ（犬の障害物競技）、ディスクドッグ（フリスビー遊び）などに向いていて、体力と知能のバランスが非常に良い犬種です。日々の運動がしっかり取れれば、家の中では落ち着いて過ごせるようになります。

一方、ブルドッグは激しい運動が苦手で、のんびりとした生活を好みます。動きもスローなので、アクティブな人にとっては少し物足りなく感じるかもしれません。

運動をライフスタイルの一部にしている方なら、ピットブルと一緒に過ごすことで、より健康的で楽しい生活が送れるはずです。

マンション暮らしに適しているのは？

マンションやアパートでの生活では、騒音やスペースの問題が気になりますよね。そんなとき、向いているのはブルドッグです。

ブルドッグは無駄吠えが少なく、静かに過ごすことができるため、集合住宅での生活にとても適しています。また、短時間の散歩で満足してくれるため、散歩コースにあまりバリエーションがない都会でもストレスを感じにくい犬種です。

反対に、ピットブルはパワフルで好奇心旺盛な性格。日々の散歩や遊びのスペースがしっかり確保できる環境でないと、ストレスを感じやすくなります。吠え癖は訓練で改善できますが、エネルギーの発散が不十分だと問題行動につながることも。

つまり、静かでのんびりとしたマンションライフを送るなら、ブルドッグがぴったり。ピットブルは、より広いスペースや運動環境が整った場所での暮らしが向いています。

初めて犬を飼うならどっち？

初めて犬を飼う人にとっては、「しつけやすさ」「世話のしやすさ」「性格の安定性」がとても重要なポイントになります。

この観点から見ると、ブルドッグは初心者にとても向いている犬種です。基本的に穏やかで、過度な運動も必要なく、飼いやすいサイズと性格をしています。少し頑固なところもありますが、無理に叱らず、優しくしつけていけば問題ありません。

ピットブルは、とても賢くトレーニングも可能ですが、エネルギーが有り余っているため、経験が少ない飼い主には難しさを感じるかもしれません。社会化やしつけを怠ると問題行動が出ることもあり、しっかりと向き合う覚悟が必要です。

犬とゆっくり信頼関係を築きながら学びたいなら、ブルドッグ。トレーニングに興味があり、積極的に関わりたいなら、ピットブルが向いています。

多頭飼いするなら向いているのは？

すでに犬や他のペットがいる家庭では、新しく迎える犬の性格がとても重要です。相性が悪いと、ケンカやストレスの原因になってしまいます。

ブルドッグは、のんびりした性格で攻撃的ではないため、多頭飼いにも向いています。ただし、自分のペースを乱されるのを嫌うことがあるので、無理に遊ばせたりせず、お互いに距離を保てる環境を整えてあげると良いでしょう。

ピットブルは、本来とても社交的でフレンドリーな性格ですが、強い狩猟本能を持っているため、小動物（猫や小型犬）との相性には注意が必要です。子犬の頃から多頭飼いの環境で育てれば問題は起こりにくいですが、しっかりとした監視とトレーニングが必要です。

多頭飼いの難易度で言えば、ブルドッグの方が比較的簡単。ピットブルは慎重に相性を見極める必要があります。

終生飼養の責任と心構え

犬を飼うということは、その命を最後まで守る責任を持つということです。どちらの犬種を選んでも、最期のときまで一緒に暮らすという強い気持ちが必要です。

ピットブルは体力も知能も高く、刺激のある生活を好むため、毎日向き合い続ける努力が求められます。飼い主が疲れていても、犬は元気いっぱい。その分、深い信頼関係を築けると、一生涯かけがえのないパートナーになります。

ブルドッグは、落ち着いた日々を好み、そばにいるだけで安心感を与えてくれます。しかし、健康面では定期的な通院やケアが必要で、シニア期のサポートにも手がかかります。

どちらの犬種も、「かわいい」だけでは飼えません。必要な時間、愛情、そして医療や食事への投資があってこそ、幸せな共生が実現します。最後まで一緒にいられるよう、自分の生活スタイルや性格をしっかり見つめて、パートナーを選びましょう。

まとめ｜ピットブルとブルドッグ、あなたに合うのはどっち？

ピットブルとブルドッグは、見た目が似ていてもまったく違う特徴を持った犬種です。
ピットブルは活発で賢く、しっかりとした運動とトレーニングが必要なエネルギッシュな犬。一方、ブルドッグはのんびり屋で、静かで穏やかな暮らしを好む癒し系の存在です。

それぞれにかかりやすい病気や、必要なお世話の内容、ライフスタイルとの相性も大きく違います。
大切なのは、「自分の生活スタイルに合っているか」「長い間しっかりお世話できるか」を考えた上で選ぶこと。

見た目のかわいさだけでなく、性格や健康の特徴を理解したうえで、責任を持って迎えてあげてください。
一度家族になったら、その絆は一生もの。あなたと愛犬が幸せな毎日を過ごせるように、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。